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ポタリングだからこそ出逢える阿波市の“真”の魅力

徳島県北西部に位置する阿波市。土御門(つちみかど)上皇終焉伝説の地である『御所(ごしょ)』、世界三大土柱として有名な『阿波の土柱』など、歴史・文化的にもメジャーなスポットがいっぱいです・・・が! 今回は、知る人ぞ知る阿波市の裏側をご紹介します。そう、ポタリングで。

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風の向くまま気の向くまま、ポタリングで阿波市を散策

風の向くまま気の向くまま、ポタリングで阿波市を散策

ポタリングとは、目的地や距離を決めずに気分や体調に合わせて周辺を自転車でめぐること。町をぶらぶらしたり、地元のお店で買ったものをお気に入りの場所で食べたり、インスタ映えのする美しい景色を写真で撮ったり。簡単に言えば“自転車版の散歩”です。
決まったルールはなく、思うがままに自転車でのんびり散歩を楽しみましょう。

そんなポタリングツアーを企画・運営しているのが、ポタリングツアー専門の旅行会社『AWA-RE(アワレ)』。代表の榮さん(写真右)、顧問の宗本さん(写真左)を中心に活動しており、魅力あふれる徳島県内15コースのツアーを開催しています。「阿波市のテーマは『田園風景』。車では気づかない、ポタリングだからこそ発見できる阿波市の魅力を楽しんでください」と榮さん。

『AWA-RE』一番の特徴は、イギリスの折り畳み自転車『BROMPTON(ブロンプトン)』を使用すること。15秒もあれば折りたためるのがポイントで、どこへでも持ち運びが可能です。愛嬌のある形と携帯性、乗りやすさから、まさにポタリングのための自転車として大人気。僕の自転車はネイビーで決まり!

さあ、出発! ポタリングの魅力である“ご近所散策”のはじまりです。開始早々、おそらく地元民以外は通らないであろう裏道へ! まるで子どものときの探検のようで、心がわくわく弾みます。この日は快晴、さらに桜も咲いておりロケーションも最高! ブロンプトンが連なって走る様も圧巻です。

田園と花の香りに包まれて

田園と花の香りに包まれて

少し走ると、第一の目的地である『川人文具店』に到着。なんともノスタルジックな雰囲気。

店内には文具のほかに駄菓子も。これからの旅に備えて、おやつを購入しました。

次の目的地へ行く途中、目に飛び込んできたのは田園風景。まぶしいほどの緑と時折顔を見せる黄色い菜の花のコントラストが美しく、少し疲れた体を癒やしてくれます。「風景もおすすめですが、四季折々の花の香りもぜひ感じてください」とガイドさん。ちなみに、阿波市の農産物生産量は県下一! 山間から流れる数多くの谷川が作り出した肥沃な扇状地、そして南に流れる四国最大の河川吉野川がもたらした豊かな田園風景は、たしかに一見の価値ありですよ。

続いて到着したのは、『阿波ノ北方農園』。肥料・農業資材販売の『三木肥料』が運営しているお店で、予約でいっぱいの高糖度スーパースイートコーン、有機肥料減農薬の大和柿、かつての献上米を復活させた阿波ノ北方米などを販売しています。

店主の三木さんから、阿波市の農産物のおいしさの理由や農業へのこだわりを教えていただきました。生産者の方としっかりお話できるのも、ツアーの魅力です。

自宅で養蜂しているミツバチのはちみつ、人気の『季節のこだわり無添加ジャム』をいただいて体力回復!おいしー! 帰りに買いにこよーっと。

店主の三木さんご夫妻。農業技術指導員、野菜ソムリエとして、阿波市の農業を日本全国へ発信しています。

あら、こんなところにベンチが。実はこれ、だれでも休めて会話も弾むようにと、阿波市民の有志でおこなう『阿波市ベンチ100プロジェクト』のひとつなんです。慌てない慌てない、ひと休みひと休み。

日本最大!? 郷愁誘う善入寺島へ

日本最大!? 郷愁誘う善入寺島へ

ポタリングは続きます。

あっ!あれは・・・!?

この日のメインスポットである善入寺島が見えてきました。善入寺島は、吉野川の河口から約30km付近に位置し、広さは約500ヘクタール、島内に阿波市市場町と吉野川市川島町の境界がある川中島です。川の中の無人島としては日本最大なんだとか。市場側3本と川島側2本の、計5本の潜水橋(沈下橋)で接続されており、雄大な吉野川の流れに近づける癒しの場所です。潜水橋がなんとも郷愁を誘うんですよね。

善入寺島のひまわりも有名で、夏にはこんな美しい風景が広がります。ロケーションの良さからロケの名所としても人気です。

自転車からの様子。絶景でしょ!

みんな気持ちよさそう。

風景だけじゃない、阿波市で見つけたイチオシグルメ

風景だけじゃない、阿波市で見つけたイチオシグルメ

午前中は一旦終了して、お昼ご飯タイム。この日の昼食は、インドカレー販売の『アワシャンティ』のケータリング。店主の有吉さんは埼玉県から徳島県阿波市へ移住し、インドカレーを製造・販売しています。カレールーは使わず、スパイスからつくる本格インドカレーで、無添加なのも安心です。

今日のメニューは絶品あいがけカレー。疲れた体にスパイスの辛みが染み渡ります!

食後は、ガイドさんが淹れてくれたマシュマロコーヒーでほっこり。

お腹が満たされたところで、休憩終了。次の目的地へGO!

美柚(みゆず)ガーデンへ到着。こちらは、丹精込めて作った個人宅の庭を期間限定で開放する人気イベント『阿波オープンガーデン』のスポットにもなっています。家主の井原さんは『イタリアンジェラート ドルチェ』の初代オーナー。

ガーデンで憧れのブランコ発見。おじさんだって乗れちゃいます。

井原さんは、さらなる地域活性化のため、だれでも利用できる町の図書館もスタートしました。“O”が無いのもご愛嬌?

「ジェラート」というフレーズが出たときから行きたくなっていました(笑)。というわけで、最後のスポットは『イタリアンジェラート ドルチェ』へ。阿波市で20年間愛され続ける人気ジェラート店です。地元の畑で育った自慢の食材を積極的に使用し、毎日作りたてを提供しています。『自然との共生、地域との共存』をコンセプトに、ジェラートや雑貨、店舗を通じて、訪れる人を笑顔にしています。

かぼちゃのジェラート(シングル310円)をいただきました♪ 濃厚なかぼちゃの風味と甘みをしっかりと感じられる、素材を活かした味わいに感動。ほかの味と組み合わせても絶対おいしいはず。これにてツアーは終了。さぁ、帰りましょう。

いかがでしたか、阿波市の裏側ポタリング。緑に輝く田園も、島に架かる潜水橋も、花が咲き誇る庭も、いつもなら通り過ぎていたかも。でも、すこし視点を変えるだけで数多くの魅力的なスポットを発見することができました。「阿波市はポタリングに最高のエリア。景色はキレイで学べる文化もあるし、自転車も走りやすいし、なにより人が優しい。有名スポットもいいけれど、阿波市を知るにはぜひポタリングを体験してほしいですね」と顧問・宗本さん。

僕は、さらに阿波市が好きになりました。

阿波 田園ポタリングツアー
料金/6,000円(自転車レンタル代・ガイド料・保険料)
問い合わせ/株式会社AWA-RE Tel.0883-53-7055
HP/https://www.brompton-pottering-association.com/