特集

伝統芸能を継承「阿波木偶箱まわし」

2〜3人が一組になり、数体の木偶を一人で操りながら浄瑠璃を語る「箱廻し」は、
幕末から明治にかけ全盛期を迎え、全国各地でその大道芸がみられましたが、
昭和初期に街角から姿を消しました。
一方、同じ道具を使う祝福芸の「三番叟まわし」は、
一部の地方で伝承され、現在は阿波木偶箱まわし保存会が伝承しています。

ふたつの木箱に三番叟(千歳・翁・三番叟)とえびすの四体の木偶を入れ、
木偶遣いと鼓打ちの二人が家々を門付けします。
三番叟とえびすが「五穀豊穣」「無病息災」「家内安全」や
「商売繁盛」を予祝し、新年に明るい展望と生きる勇気を運びます。

阿波木偶箱まわし保存会が消滅しつつあった箱まわしを継承し、
今は1000軒以上の門付けに回っています。
「阿波木偶箱まわし」は、今や徳島県が誇る郷土の伝統芸能として、
多くの人々に愛されています。

阿波木偶文化資料館「人形のムラ」
徳島市国府町芝原字神楽免159-1
http://wwwa.pikara.ne.jp/ebisu/

アート・工芸 伝統・文化 歴史